法務法人(有限)地平

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「商事」改定商法上、新しい企業形態（合資組合＝リミテッド・パートナーシップ）

2012.10.10

<div align="justify" target="_blank"><b>1. 改定の背景 </b></div>

<div align="justify" target="_blank">改定前の商法及び関連法令によって認められていた共同企業は、会社の形態として、商法上、合名会社、合資会社、有限会社、株式会社があり、組合の形態としては、民法上の組合、商法上の匿名組合、中小企業創業支援法上の有限責任組合（中小企業創業投資組合）などがありました。 </div>

<div align="justify" target="_blank">ところが、小規模企業や知識基盤産業分野の企業の場合、企業の所有と経営が出資家個人に集中されており、人的資産の受容がより重要であるにもかかわらず、ほとんど、物的会社に適合した形で考案された株式会社の形で設立されており、現実を反映していないという問題点がありました。よって、改定商法は、社員の有限責任と資本調達の容易性という株式会社の長点を生かしつつ、設立・規模・運営において柔軟性を持ちうる企業形態として、合資組合と有限責任会社を導入しました。</div>

<div align="justify" target="_blank">今回は、まず、合資組合の成立、内部関係と外部関係及び利用可能性を検討し、次回に、有限責任会社に対して調べてみます。 </div>

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<b>2. 合資組合の設立</b></div>

<div align="justify" target="_blank">合資組合は、組合の業務執行者として組合の債務に対して無限責任を負担する業務執行組合員と、出資価額を限度として有限責任を負担する有限責任組合員が相互出資し、共同事業を経営することを約定することによって成立します（商法第86条の2）。無限責任組合員の出資目的には制限がないため労務を出資することもできますが、有限責任組合員は金銭や財産の出資のみが可能であり、労務や信用を出資することはできません（法第86条の8第3項、第272条）。</div>

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<b>3. 合資組合の内部関係と外部関係</b></div>

<div align="justify" target="_blank">組合の業務執行は業務執行組合員が行い、有限責任組合員は、単なる受動的な投資家として、原則的な業務執行権はありません。しかし、組合契約において別途定めれば、有限責任組合員も、例外的に業務執行権限を持つことができます（法第86条の4第1項第1号、第86条の8第3項）。</div>

<div align="justify" target="_blank">業務執行組合員は、他の組合員の全員同意を得なければその持分を他人に譲渡することができず、有限責任組合員は、組合契約の定めるところにしたがってその持分を譲渡することができます（砲台86条の7）。合資会社で、有限責任社員が持分を譲渡するためには、無限責任社員全員の同意がなければならないことに比べ、合資組合では、有限責任組合員の持分譲渡の自由が認められることが大きな違いであるといえます。</div>

<div align="justify" target="_blank">損益分配に関しては、組合契約による内的自治が許容され、出資価額に比例しない損益分配が可能となります。損益分配の比率を定めていない場合には、出資価額に比例して分配を行い、利益、又は、損失に対して分配の比率を定めた場合には、その比率は損益に共通されたものとして推定されます（法第86条の8第4項、民法第711条第1項、第2項）。</div>

<div align="justify" target="_blank">業務執行組合員は、組合契約において他の規定がなければ、各自が合資組合の業務を執行し、代理する権利と義務があり、他の業務執行組合員の異議申し立てがある場合、業務執行組合員の過半数の決議によらなければなりません（法第86条の5）。有限責任組合員は、合資組合の業務執行や合資組合を代理する権原はありません（商法第86条の8第3項、第278条）。 </div>

<div align="justify" target="_blank">会社の財産を持って会社の債務を完済することができない場合、無限責任社員は、連帯して返済すべき責任があり、その責任には、業務執行組合員の業務執行と関連する不法行為による責任及び契約上の責任がすべて含まれます（法第86条の8第2項、第212条）。有限責任社員は、組合契約で定めた出資価額で、すでに履行した部分を差し引いた価額を限度とし、組合債務を返済すべき責任を負います（法第86条6）。</div>

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<b>4. 合資組合の利用可能性</b></div>

<div align="justify" target="_blank">合弁組合の利用可能性を、社員の有限責任、租税上の利点、内的自治（定款自治）の側面から検討すると、下記のとおりになります。 </div>

<div align="justify" target="_blank">まず、合資組合の場合、業務執行組合員は無限責任を負うという点から、依然として、合資会社の業務執行社員と同様の責任が発生するので、すべてのメンバーが有限責任を負担する有限責任会社や有限会社と比べ、その責任制限の側面での魅力は衰えているといえます。</div>

<div align="justify" target="_blank">次に、2重課税を回避し、組合員に直接損益を帰属させ、組合員のみに課税する合資組合の相対的な長点は、租税特例制限法第100条の15によって、合資会社は合名会社の場合にも同業企業課税特例を適用することができるようになったため、その実益がそれほど大きくないものと思われます。 </div>

<div align="justify" target="_blank">但し、機関（理事、監事など）の設置なしに組合契約のみでその設立が容易である点、会社も合資組合の無限責任組合員になれる点、組合契約で定めるところにより出資価額に比例しない損益分配が可能であり、有限責任社員の持分譲渡が可能である点などが、主に、内的自治の側面では合資組合の利用可能性がありえると考えられます。</div>

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<b>5. ダウンロード : </b><a href="/origin/newsletter/41_201206/data/law_download1.pdf" target="_blank">「商法」他の法律改定(法律第10366号、2012. 6. 11. 施行)（韓国語）</a></div>

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鄭喆
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